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伊勢スサレポート

(「Voice of ぼいす」第26号より)

「スサノオ」の本番のために10月4日~5日に伊勢に遊びに行ったときのお話です。先月に続いて、後藤さんの2回目の連載(?)です。


前回までのあらすじ……3人の美女(あらぶる美女・心やさしい美女・鏡のような美女)とクッシー後藤は、近鉄特急「伊勢志摩ライナー」に乗り、無事宇治山田駅に着きました。しかし、そこで見たものは、おそろしいオロチからの襲撃予告と、スサノオからの天の声だったのです。オロチを大阪に置いてきぼりにし、東京のスサノオを羨ましがらせてしまった4人の運命は……?


4. 第二幕(3人の美女)

後藤 鉄也

物語はのほほん、のほほんと続く(ハズだった)。

が、てこね寿司を食べられなかったスサノオ様の嘆きようは殊の外深く凄まじく、世界一列濡らすまで雨は止みそうにもありませんでした(もしかしたら、オロチと結託していたのかもしれません)。

それでも、雨ニモマケズ、外宮前から出ているバスに乗っておかげ横町にやって参りました。時折しも1時前、ひもじさで失神寸前の一行が名物めがけてまっしぐらにとあるお店に飛び込んだのも無理からぬことでしょう。おかげ横町は、映画村のセットを全て「お食事処」と「おみやげ物屋」にしたような一角でした(なかなか商魂逞しい!)。そんな中にてこね寿司処「すし久」はありました。

広い上がりかまちにごった返す人々、「しまった、時間帯がまずかったか。はたまたスサノオの陰謀か? (←しつこい)」とちょっと焦りましたが、案に反して「4人」と告げるとあっさりと二階に通して下さいました。古き良き日本の旅館を思い出させてくれるような広々ひんやりとした部屋に通され一同ほっと一息。その大きな座敷には整然とテーブルが並び、そここで人々がくつろぎながらお昼をいただいておりました。

「てこね寿司、4つ下さいな」

すさのお様の分まで食べてあげようと5人前注文したかったのですが、後に控えている赤福本店でのお茶を考慮に入れてここは大人しくしておきました。

待つことしばし、やってきたのは小振りのすし桶(ちゃんと取っ手も付いてます)。お醤油と生姜でやや黄みがかった寿司飯にシソと刻み海苔を混ぜ、薄く捌いたマグロがその上を覆ったお寿司が中に入っております。

「できれば、スサノオさんにお持ち帰りしてあげたいねぇ」

と、優しい言葉を口にする三人の美女たち。が、てこね寿司は"生もの"。どうやったってテイクアウトは無理...

「なら、せめてテイクピクチャーしておいてあげよう!!」

ますます優しい言葉を口にする三人の美女たち。荒魂さん持参のカメラにて食べられる寸前の生け贄の(?)てこね寿司とみんなの記念撮影を行いました。その後食べたてこね寿司はほんのり生姜の風味が利いていてとてもおいしうございました。(って、しまいに読者から石が飛んできそうだ)

とりあえず胃袋を落ち着かせた三人の美女とクッシー。店を出たのはよいものの、相変わらず無情の雨。そぞろ歩きには向きそうもないので、目に留まった建物に飛び込みました。そこは「おかげシアター」と呼ばれる建物で、居ながらにして江戸時代のお伊勢参りを体験できるありがたいところでした。電気仕掛けの人形と映像で伊勢参宮気分を味わったあと、ガイドさんに連れられて、江戸時代の「おかげ参り」の様子を再現したジオラマ(箱庭)を見物。

 「おかげ参り」というのは、60年に一度開催される、伊勢参宮ファン感謝サービスみたいなもので(たぶん)、期間中の三ヶ月間は参道での飲食等は全てタダ。庶民はこの一大イベントを狙って一生に一度のお伊勢参りを企画したのだそうです。
中には親に許してもらえず、こっそり家を抜け出して伊勢への旅を決行した子供たちもいたとか(「抜け参り」と言ったそうです)、村をあげての伊勢参りに参加メンバーを出せない家が村八分を恐れて、飼い犬をお参りに同行させるなんてこともあったそうです。

「おかげ参り」のジオラマの隣は参道にあった遊郭の再現。何となくどきどきする3人の美女とクッシー。遊郭にかかる橋の向こうは透明の板張りになっていておかげ横町の小さな小さなジオラマ。

「西牧じゃん氏なら、あの辺に鉄道模型を敷きたがるんじゃないだろうか?」

などと勝手なことを申しておりました。名残を惜しみつつ遊郭に別れを告げて次なる部屋に入ると...なんと、いきなり平成の世にタイムトリップ。そこはちゃっかりとおみやげ物屋さんなのでした(伊勢はやはり商魂逞しい町です)。

名産(なのかな?)の藍染め屋、真珠のアクセサリーのお店と雨を避けながら渡り歩く4人の手荷物が徐々に徐々に増えていってしまうのは自然の摂理というものでしょう。(買い物をすると福引き券がもらえるので半分くらいはそれが目的だったのかもしれません)

時折しも、14時16分。とてもマメなヒノカワの神から2度目の天の声。今度はいきなり、伊勢名物のあの"しりとり"を仕掛けてこられました(通話時間は4分でした)。

「今『あさひく』にいるから、『あさひく』」

というよく分からないお題を頂き、またまた延々としりとりは始まったのでした。

お店巡りにも飽きてきた一行は、しりとりをしながら第二のお目当て「赤福本店」へ。入り口で、赤福の入ったパックを購入してお店の縁側から川の見える緋もうせんエリアをゲット。お茶を片手に赤福を頬張りながらしりとりは続く。

「う、う、...」

"う"のお題を貰ってしばらく考え込む和魂(=西牧V)さん。

「う×こ(←放送規定に引っかからないために敢えて伏せ字)」

何も、赤福を食べてる最中にそんなネタを振らなくてもいいのにと思っていると

「こ、こ、...○えだめ(←放送規定に引っかからないために敢えて伏せ字)」

と荒魂(=レニあん)さんが返す。こんな人々に守られて、ヒノカワを迎え撃つのかと思うとクッシー後藤の胸の中にはいやが上にも不安が広がっていくのでした。

赤福本店を出た一行はしりとりを続けつつ内宮にお参りしました(←なぜか1行で済ます)。

先ほどの不安が癒えないクッシーは、「自分の身は自分で守らなきゃ」と思い立ち街道にて「ある物」を購入したのでした。

おかげ横町を去る前に自らの霊力を確かめようと三人の美女とクッシーは、福引きに挑みました(補助券5枚で1回引けるのですが、5回引けたことからも買い物量の想像が付きます)。

が、どうしたことか3人の美女はことごとく粗品(やはり、スサノオの怨念が...もうええって)。

4番手のクッシー、「ウン」と気合いもろとも福引きのガラガラいうやつを(←ボキャブラリーのない奴)回すと、なんと3等賞「招き猫型ポストカード」(でも、なぜか粗品の方が良いように見えた)。5回目を誰が引くか協議した結果、やはり一番くじ運の強かったクッシーが引くこととなりました。

しばし精神を統一し、天地神明八百万の神よ力を貸したまえ(意味不明)とばかりに気合いもろともガラガラガラガラ、黄色の玉がころころ...
1等賞を獲得したのでありました!!景品は豪華招き猫(どこまでいっても招き猫グッズばかりの景品だったのです)。結構、荷物になりましたが、この猫は勝利の印として長く後の世に語り継ぐため、今でも後藤の家の玄関先に飾ってあります。やはり、明日という日のために今日を信じて(意味不明)オロチには、自力で戦いを挑むしかないと決意を新たにするクッシーなのでした。

その後、おかげ横町を後にした4人は一端ホテルに戻った後、過酷な練習へと向かったのでした。途中、18:00過ぎ、またまたヒノカワの神から天の声がありしりとりに参加されました。

「四つ橋」と一言(ヒノカワの神はここ一番では、'鉄'の武器を駆使します)

20:00過ぎ、指揮を見ると何故か歌えなくなったり、アカペラで「マザーグース」を歌うという貴重な体験をしたり、舞台への出入り"のみ"の練習が延々と続いたり(ボイスではとんとお目にかかったことがない練習ですね)...あまりに過酷な練習に我々が絶句している隙をついて、気が付くとオロチこと北村Jさんはいつのまにか一行に合流していたのでした。
(三幕に続く)